自社の製品やサービスを、webサイトでアピールしようとすると、どうしても宣伝すぎる記事になってしまいがちです。
製品やサービスの利点ばかりを強調した、誇張しすぎた記事では、見て欲しいユーザーに見てはもらえません。
そんなときに有効なのが「顧客事例」記事です。
ECサイトでも口コミや評価が商品の購買に大きく影響するように、ユーザーは企業の一方的な押し付けの情報ではなく、実際に製品やサービスを利用している顧客の事例にこそ価値があります。
「顧客事例」をコンテンツとしてwebサイトに掲載するときは、顧客に取材し、質問し、それを記事にします。
ここで重要となるのが「質問項目」の設計です。質問は「過去」「現在」「未来」で考えると設計しやすくなります。
顧客事例を積極的に活用する
製品やサービスを利用している顧客の「生の声」は、その製品やサービスの導入・購入を検討しているユーザーの判断材料となるため、とても役に立つ情報となります。
また、ユーザーに対してだけでなく、顧客に協力のあおぐことで、その顧客との良好な関係性を維持できます。
さらに、顧客の生の声は開発部門へのフィードバックとしても役立ちます。
顧客事例にはメリットは多いので、積極的に活用するのがよいといえます。
顧客事例に躊躇するのは、顧客が製品やサービスのマイナス面をしゃべらないだろうかと危惧するからかもしれません。
しかし、マイナス面があったとしても、それでもなぜこのサービスや商品を選んだのかという情報は、
顧客事例の記事を読むユーザーの検討材料の大きなヒントになります。
ただし、多くの顧客は遠慮してマイナス面をしゃべってはくれないものですので、
心配していても杞憂に終わることが多いです。
顧客に取材する方法
顧客事例を作成するためには、顧客事例に協力してもらえる相手を探さなければいけません。
通常、営業部門と連携し、事例にふさわしい顧客を選定します。
そのため、営業部門に顧客事例の必要性を伝え、協力してもらえそうな顧客をリストアップしてもらうことから始めます。
営業部門にせよ、顧客にせよ、業務外の依頼なので面倒に思われてしまうと実現するのが難しくなります。
そのため、口頭で依頼するのではなく、企画書を作成するようにします。
盛り込むべき内容は「企画趣旨」「目的」「狙い」「取材方法」などです。
また、取材をしたい相手を明確にしておくことも重要となります。
どんな人がいいのかは、ペルソナを作り、そのペルソナに合致する人を探すようにします。
顧客が個人であれば、名前や顔写真を出してもいいか、の許諾を取らなければいけません。
また、貴重な時間を割いて協力してもらうのですから、謝礼やお土産を用意しておいた方が気持ちよく取材に応じてくれます。
謝礼は取材の最後に渡し、同時に名前と顔写真を掲載する許諾書を用意しておき、それにサインをもらうようにすると後でトラブルになることを避けられます。
顧客が企業であれば、個人と同様に社名や名前、顔写真を出すことの許諾を取ります。
また、一番、重要なのは、製品やサービスを検討し導入した決定者なのか、それとも実際に使っている実務担当者なのか、という、どんな顧客事例を作成したいのかということを明確にして希望を出すことです。
その部分を相手の企業の担当者任せにしてしまうと、狙った通りの顧客事例にはなりません。
アポイントのとり方については以下の記事により詳しくまとめていますのであわせてどうぞ。
インタビュー・取材での記事作成、アポの取り方と事前準備のコツ
質問項目を設計する
顧客事例の作成で一番、重要となるのが「質問項目」の設計です。
質問項目は取材したい先にも事前に渡して目を通してもらい、ある程度の答えを用意してもらっておく方が効率的です。
ただし、「答えを考えておいてください」と伝えても何も用意をしてくれていないものなので、先に簡単なアンケートを渡し、それに記入してもらうようにします。
そのことで、取材相手はどんなことをしゃべればいいかを想定できますし、お願いする側も相手がどんなことを考えているかを把握できます。
質問項目は、パーソナルな情報、名前/ふりがな/会社名/部署名/役職などは事前のアンケートで記入してもらいます。
パーソナル情報は公表したくない場合もありますし、間違った情報で記事にしてしまった場合はトラブルに発展する場合もあります。
取材先が決まった時点でわかっている情報でも確認することは重要です。
次に製品・サービスに関する質問項目です。最初に大項目として「過去」「現在」「未来」の3つ立てておくと質問項目の整理がつきやすいと思います。
その大項目に小項目としての質問を立てて行きます。
過去
「過去」は製品・サービスの導入・購入にいたった動機、目的、課題などです。過去にどんな目的や課題があったのか?という理由付けをしてもらいます。
現在
「現在」は製品・サービスを導入・購入してどうだっのか?メリット、改善できたことなどです。現在の状況を説明してもらいます。
未来
「未来」は製品・サービスをこれからも活用していくのか?今後はどのように活用したいか?その製品・サービスでなにを実現したいのか?といった内容です。未来の展望を語ってもらいます。
「過去」「現在」「未来」は同じボリュームでなくともよいでしょう。
「現在」が一番、ボリュームが多くなると思われます。
顧客事例を上手に活用して、製品・サービスをアピールして、集客・販促に役立ててください。
この記事を書いた人
- 海外情報を中心に、海外でのマーケティング、外国人の集客や接客に役に立つ記事をお届けしていきます。
この人が書いた他の記事
- コンテンツマーケティング2018.05.23コンテンツ制作の予算作成 作業範囲と料金相場
- コンテンツマーケティング2018.05.15コンテンツ制作を代行会社に発注する前の準備
- コンテンツマーケティング2018.03.06記事作成、編集とコンテンツマーケティングの記事まとめ
- コンテンツマーケティング2018.03.01読者はネイティブ? 英語の記事作成で書き分けの目安となるスコア