タイ語の翻訳でよくある間違いと注意点まとめ

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タイ語翻訳

(2016年11月30日 タイ文字の数字、略語、スペースについて追記しました。)

こんにちは。サイトエンジンの毛塚です。

タイ語の翻訳の仕事をよくしておりますので、本日はタイ語翻訳でよくある間違いと注意点を説明いたします。

タイ語はその文字の特殊性から、学習するのが難しい言語と言われています。
現地に在住する日本人の中には、独学でほぼペラペラで話せるようになっているのに、文字の読み書きはきちんとできないという方もいらっしゃいます。

日本人にはとてもとっつきづらい文字ですので、英語や中国語とくらべてもはるかにチェックしづらいです。

パンフレットやホームページなどを作るときに、ちょっとした間違いがあってタイ人にとって不自然な内容になってしまうということがよくあるので気をつけてください。

翻訳会社が翻訳した内容が正しくても、その原稿をタイ語がわからないホームページ制作会社やデザイン・DTPを担当する会社が使うときに間違いが発生します。
完成したあとにタイ語ネイティブがチェックしないと、不自然な点が放置されたまま公開してしまうことになります。

以下どのような誤りが発生しやすいのかを紹介します。

フォントの間違い

タイ語に対応していないフォントを選んでしまうと、声調記号の位置がずれてしまったり、文字が表示されなくなったりといった問題が発生します。
そのため、タイ語に対応しているフォントを選ぶ必要があります。また、PCに使われているフォントが入っていない場合には追加しないといけません。

フォントを間違えていると、以下のように声調記号の表示がおかしくなってしまいます。
間違ったフォント

また、タイ語対応フォントの中でも日本語のフォントと同じように見た目が大きく異なっているため、状況にあったフォントを選択するようにします。
ビジネス向けなのにポップな字体を選んでしまうと違和感がありますし、逆にLINEのスタンプのようなカジュアルな画像に入れ込むときに堅いイメージを与える字体を使うと親近感がなくなってしまいます。

タイ語フォント

Angsana Newが特によく使われています。

最初にも説明しましたが、利用中のフォントがパソコンにインストールされていないと、正常に表示されません。
使っているフォントが入っていないと、文字化けのような表示になってしまいます。

文字コードの間違い

フォントと似たようなものとして、文字コードによる問題があります。

エクセルなどでよくありますが、Shift-JISでファイルを開く設定になっているときにタイ文字が正常に表示されないことがあります。
UTF-8という文字コードで保存したり、ファイルを開いたりすることで問題が解決します。

Shift-JISは他の言語でも問題を起こすことがありますから、多言語でファイルやホームページを更新するときには、できるだけ使わないようにしたほうがよいでしょう。

改行位置の違い

タイ語は改行の位置で意味が変わってしまいます。そのため、どの位置で改行するかはタイ語を理解している人がチェックしなくてはいけません。

改行間違い

不自然な改行

行間が狭すぎる

行間の設定が狭すぎると、声調記号などが重なってしまって読めなくなってしまうことがあります。

行間

画像のNG例では、声調記号が見えなくなり読みにくいです。
右側のNG例は行間が左側よりは大きいですが、まだ声調記号がすべては見えていません。

長くなって枠に収まらなくてはみ出す

日本語は漢字を使っていることもあり、少ない文字数で多くの意味を伝えることができる言語です。
そのため、日本語からタイ語に翻訳するとだいたい文章の長さがだいぶ長くなってしまいます。

パンフレットやウェブサイトのバナー、広告文などで横幅の制限があるときには、翻訳したあとに収まりきらなくなってはみ出してしまうことがあります。

たとえばGoogleアドワーズやFacebook広告などを出稿するときには文字数制限がありますが、日本語で先に広告文を考えてからタイ語に翻訳しようとすると、日本語の意味をすべて残すことは難しいです。

パンフレットやホームページなどでの対処方法としては、レイアウトを変更してスペースを大きくする、意訳する、意味を省略する、2行にわける、フォントを小さくするなどがあります。

紙媒体の場合、レイアウトが大きく変わったり、ページ数が変動してしまうことになります。

フォントを小さくすると読みづらくなるのであまりおすすめしません。

原文を削って、伝える箇所を絞ることを検討してください。

固有名詞の表記ゆれ

出生届け
人名、地名、施設名などの固有名詞をタイ語にするときには、発音を文字に起こすことになります。発音の捉え方が翻訳者によって異なり、選ぶ文字が変わってしまうことがあります。

どちらかが間違っているというわけではなく、どちらも間違いとは言い切れないというシチュエーションが発生してしまうことがあります。

そのため、どの表記に統一するのかをあらかじめ決めておかないといけません。

人名や地名でよくあるのは結婚や戸籍などに関連した書類に表記されている人名や地名の翻訳の仕方です。
役所に一緒に提出するためには、訳し方を統一しておかなくてはいけません。
1名の翻訳者がすべて翻訳すればトラブルになることはありませんが、書類によって違う翻訳者が対応することになる場合には注意が必要です。

敬語や丁寧語が慇懃無礼な感じになって不自然に

日本語は敬語を使うことが一般的で、企業のサイトや文章などでは丁寧な表現を使うのが当たり前かと思います。

普通の表現と異なる丁寧な表現がタイ語にもありますが、丁寧語を選択すると、丁寧すぎて不自然な印象を与えてしまうことがあり注意が必要です。

通常口頭で使うことはほぼありませんし、ウェブサイトなどでも不自然な印象を与えることになります。

丁寧語

食べますの丁寧表現

契約書や政府関係の書類などは、丁寧語が使われることがあります。

その他の丁寧語の例:
わかる、知る
普通語  รู้ (ルー)
丁寧語 ทราบ (サーップ)

言う、知らせる
普通語 บอก (ボーック)
丁寧語 เรียน (リアン)

そもそも該当する言葉がないことがある

タイ語の論文などを見るとわかりますが、文章内に英単語がたくさん残っています。これは該当するタイ語の表現がないか、英語のほうが伝わりやすいためです。

例えば、タイ語では日本語の「面倒くさい」と似ている言葉はありますが、100%同じ意味の言葉はありません。
この場合では翻訳者が自分が「面倒くさい」と一番似てる言葉に翻訳することになりますが、文によって意味が違うので適当ではない言葉を使ってしまう可能性もあります。
その文章の前後のコンテキストを把握して近い意味に翻訳しなくてはいけません。

仏暦が利用される


タイ語に訳された文章で、日付を表すときに、2559などの表記があって間違いなんじゃないかと思う日本人の方がいらっしゃいます。これは仏暦といって、タイで西暦よりも一般的に使われている表記方法です。西暦に543を足した年数が仏暦となります。西暦2016年は、仏暦2559年になるということです。

タイの公文書では、西暦ではなく仏暦で表記されています。

数字がタイ文字で表記されることがある

タイ語翻訳の業務をしていると、たまに数字が抜けているのではないかとご指摘いただくことがありますが、ほぼ数字がタイ文字で書かれていて、日本人のチェックした人が認識できていないことが原因です。

タイ語では数字がアラビア数字ではなくタイ文字で書かれることがあります。
日本の漢数字に近いイメージかもしれません。

タイ語数字は文字の書き方が違うだけで、アラビア数字と同じ使い方です。

アラビア数字: 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
タイ語の数字: ๐ ๑ ๒ ๓ ๔ ๕ ๖ ๗ ๘ ๙

例: ๒๕๐,๐๐๐ = 250,000 = 25万

スペースがないので、正確な単語数のカウントはできない

タイ語は日本語と同様に単語と単語の間にスペースのない言語です。
スペースは、「。」や「.」の代わりに、文章の終わりを示します。

そのため、単語数を正確にカウントすることは難しく、基本的に単語数を基準に翻訳料金を決めることはできません。

また、長く複雑な文章の場合、文章の途中でスペースを入れることもあります。
スペースの位置によって、文章の意味が変わりますので注意が必要です。

例:
ไม่รู้ลืมบุญคุณ (いつまでも)恩を忘れない。
ไม่รู้ ลืมบุญคุณ (何も)知らずに、恩を忘れる。

(長い文章)
ถึงแม้มูลค่าการส่งออกจะเพิ่มขึ้น แต่ไทยยังคงเสียดุลการค้าในปีนี้ (แต่ = しかし)
輸出額が増加したが、今年もタイの貿易収支は赤字となった。

まったく同じ文字の略語で違う意味がある

タイ語では、辞書以外、文章の終わりに「。」や「.」をあまり使いません。ただし、「.」は略語や数字に関しては使われることが多いです。

タイ語の略語は多くあり、文章にも会話にもよく使います。
同じ略語で、違う意味の言葉が複数ありますので、翻訳するときには内容をよく確認して注意しなくてはいけません。

例: บ. (บาท) バーツ บ. (บริษัท) 会社
กม. (กิโลเมตร) キロメートル กม. (กฎหมาย) 法律

アプリやソフトなど機械翻訳で対応すると・・・

アプリやソフトなど機械翻訳でタイ語にすると、まったく意味がわからない内容になりますので注意してください。
なんとなく意味を汲み取るというレベルですら支障があります。
正確な意味を伝えるのは現時点の翻訳精度では不可能です。

タイ語での機械翻訳の活用は、電子辞書やネット辞書で単語を調べる程度にしておきましょう。
ただ、あと数年で飛躍的に翻訳精度が高まって、2016年時点での英語と日本語や中国語と日本語の間の機械翻訳のレベルに近づく可能性はあります。

それでもタイ語の翻訳精度が英語や中国語の機械翻訳と同じくらいのレベルになることはないと思われます。
なぜなら英語や中国語はタイ語以上に研究への投資が進むのは明らかだからです。

まとめ

翻訳はネイティブが行っていても、その後のデザインやレイアウト作成の段階でタイ人にとって不自然な状態になってしまっているケースが多いです。最終的なアウトプットをネイティブに監修してもらうようにしましょう。

理想を言えば、DTPやウェブサイト制作をタイ語がわかる人にやってもらったほうがいいです。タイ語がわからない人が制作をしていると、タイ人から問題点を指摘されてもどこをどう修正すればよいのかわからず、修正指示が非常に細かくなりがちで煩雑になります。

タイ語のネイティブチェック料金について

サイトエンジンでは、タイ人によるタイ語のチェックを文字あたり3~5円程度で対応しております。
HTMLや画像ファイルなどの場合は、ページあたりいくらで金額を算出することもあります。

内容の難易度やファイル形式によって価格は変動します。

チェック対象のファイルをお送りいただければ無料でお見積いたします。

サイトエンジンではタイ語翻訳の業務を行っております。
バンコクにもオフィスがあり、タイ語翻訳サービスの説明をするサイトを運営しています。

タイ語の翻訳会社をお探しの方はぜひご利用ください。
また、タイ語翻訳者の方を募集しております。在宅で働いていただくフリーランス翻訳者、社内翻訳者・チェッカーともに募集しております。求人に興味のある方は翻訳実績や履歴書などを添付のうえ、メールでお気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

毛塚智彦
毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。
学生時代の2004年にSEOの代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからウェブマーケティングの仕事に携わり続ける。
2008年サイトエンジン株式会社を設立。2010年にはタイに関連会社(ユニモン株式会社)を設立。東京とタイとインドネシアで事業を展開。

海外向けのSEO、リスティング広告のディレクション業務を行う。
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