外国語でのソーシャルメディア運用の注意点まとめ

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ソーシャルメディア

サイトエンジンでは、外国語でソーシャルメディアを運営することが多いので、意識している点をまとめてみます。

これから多言語でFacebookページやTwitterアカウントなどの運用を開始する方の参考になればうれしいです。

固有名詞の翻訳のしかたを決める

商品名、サービス名、キャラクター名などは、あらかじめ翻訳のしかたを決めておかないと、ライターによって違う表現で書いてしまいます。
たとえば商品名は発音でそのまま訳す、意味から別の名前をつけるなど異なる方法があり、どちらも別に間違いではないという状況が起こりえます。

表現の統一ができていないと見る人が混乱してしまいます。

時差を考慮しつつ対応時間を決める

コメントやメッセージは夜遅い時間も含めて届き続けます。

東アジア、東南アジアのような時差1-2時間程度と少ない地域であればそんなに大きな問題にならないです。
時差の大きな地域、たとえば、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカなどで運用する場合は、運用する時間がずれてしまってレスの遅い会社だと思われかねないです。

返信までのスピードは成約率に大きな影響を及ぼします。
もし時差の影響で日本国内で対応しようとすると営業時間外になってしまう場合には、現地で代わりに対応してくれるフリーランスもしくは会社を探したほうがよいでしょう。

あと、複数の言語でFacebookページを運営しているときには、それぞれ現地の時間で表記しなくてはいけません。日本時間だけで書いてユーザーに現地の時間に頭の中で変換してもらうのは不親切です。
キャンペーンの開始時刻や応募締め切りなどの時間を表記するときに注意しましょう。

日本語から翻訳するだけでは不十分

日本語から外国語にするだけだと、伝わりにくい内容になっていることがありますので、できればネイティブスピーカーが書き直すか、修正したほうがよいです。

また、日本語から現地語に翻訳すると、文字数が2-3倍くらいに多くなってしまうことがあり、長すぎる投稿になってしまう恐れがあります。多くのユーザーがスマホからソーシャルメディアを参照していることを考えると、長すぎる投稿は最後まで読まれない確率が高くなります。

返信方法のルールを決めて、想定問答集を作る

スピード感のある対応をするためには、返信を対応する人がどのような回答をするのかをすぐに判断できるようにしなくてはいけません。

そのために、あらかじめよくある質問とのその回答をリストにしておきましょう。
運用をはじめたばかりのタイミングでは、よくある質問としてどのようなものがあるかを予想しきれませんが、とりあえず作ってください。

想定問答集の範囲外の質問が来た場合、どんな内容だったら担当者の判断で直接返信してよいのか、範囲を決めておきます。
自社の商品やサービスの知識が不十分な人が、きちんと確認せずにお客様からの質問に間違った回答をしてしまうことがないように注意しましょう。
回答のためにどう調査をするかを決めておきます。たとえば社内のこのサイトに書かれていることであれば、事実としてお客様に伝えていいといったことです。また、調べても内容がわからない高度な質問だった場合、社内の誰に質問、確認するかを決めておきましょう。

経験上、投稿の大部分が確認の必要がない返信になります。
具体的には「面白かった」「ありがとう」みたいな詳しくリアクションのしようがないコメントやメッセージが多いです。そういった場合には、そのコメントにいいね!をつけることで返信の代わりにすることが多いです。

基本的に現地で最も使われているものを選ぶ

あまり奇をてらわずに、現地でもっとも使われているソーシャルメディアを使うことをオススメします。

たとえば、Instagramのユーザーが急増しているからInstagramを使おうと考える人もいるかと思いますが、実はターゲットとしている属性の層に絞って考えても、Facebookの数分の1しかユーザーがいないかもしれません。

もちろん用途やターゲットによっては、尖ったニッチな層をユーザーとして抱えているソーシャルメディアを使ったほうがいいシチュエーションもありますが、基本的には多くの人に使われているほうを利用したほうが成功する確率は高いと思います。

中国人向けなのに現地からアクセスできないFacebookやTwitterを運営するみたいな、根本的に間違っている選択をしないように気をつけましょう。

運営スパンは長期で考える

ソーシャルメディアを始めるなら、ずっと運営し続ける前提で始めましょう。

そんなにすぐ結果が出るものではありません。
半年とか1年で終了してしまうのはもったいないです。

もし途中でかけた工数や金額に見合わない成果しか出ないと判断した場合には、投入する資源を少なくして続けられないかを検討してください。
新規に追加したウェブサイトの1ページのURLを、ちょっとしたコメントつきでソーシャルメディアに投稿するというような負荷の少ない運用方法もあります。

運営体制の冗長化

ソーシャルメディアは長期にわたって運営していくものですので、1人に依存しないようにするのが望ましいです。

ある程度の規模になってからでないと難しいかもしれませんが、投稿する人を複数名にしたほうが安全です。
特にフリーランスの外国人にその言語の投稿や管理を任せてしまっていた場合には、その人がいなくなったタイミングで継続できなくなってしまうことがありますので気をつけましょう。
社内に誰もその言語を理解する人がいなかった場合は特に注意が必要です。

フレンドリーさを出す

海外の企業は、日本よりもフレンドリーな感じで投稿していることが多いです。
日本人が投稿内容を考えると堅い印象を与えることになってしまうかもしれません。

これはブランドをどう表現するかという見せ方の問題なので、どれくらい親近感を出すようにするのかを決めて、方針を文章に落とし込んでおくとよいでしょう。

1つのページで多言語表記しない

1つの投稿の中に日本語、英語、中国語、韓国語などをすべてまとめて書いてしまうと、誰にとっても読みづらい内容になってしまいます。

工数はだいぶ増えてしまいますが、読みやすさを考えると、言語ごとにページを分けて運営したほうがよいです。

Facebookであれば、言語ごとにわけて運営しても、グローバルページという機能でまとめて管理できます。

グローバルページ | Facebookヘルプセンター

成約数を管理する

ソーシャルメディアを運営するときに、フォロワー数、表示回数、ソーシャルメディアからサイトへの送客数を見ることが多いかと思います。
ソーシャルメディア経由でのコンバージョンの数も追うようにします。

Googleアナリティクスであれば、集客 > ソーシャル > コンバージョン の順番で選択していくとどのソーシャルメディアで何件コンバージョンが発生したかがわかります。
詳細については以下を参照してください。
Google アナリティクスのソーシャル コンバージョン レポート – Google アナリティクス

ただし、先に目標(コンバージョン)の設定をしておく必要があります。
サイトのどの地点にお客様が到達したらコンバージョンとみなすのか決めて設定します。

ECサイトであれば商品購入の完了画面のURL、B2Bサイトであればお問い合わせや資料請求などが完了したあとのURLを設定します。

集客方法を用意する

ソーシャルメディアといえど、ページを作っただけでは誰にも見てもらえないです。

何か告知、集客するための方法が必要です。

たとえばFacebookページをつくったときには以下のような集客方法があります。

  • サイトにFacebookのウィジェットを設置する
  • メールの署名にFacebookページのURLを入れる
  • メルマガなどを送ることができる状態の既存のお客様にFacebookページを作ったことをアナウンスする
  • 社内のメンバーに投稿してもらえないかお願いしてみる(ただし、外国人の友だちがいる人でないと意味がないです)
  • Facebook広告を出稿する

ページの構築や運用にすべての予算を使ってしまうのではなく、集客にある程度の予算を割り振ることをオススメします。

定期的にチェックを入れる

運用がはじまったあとに、その言語を読める第三者にたまにチェックしてもらって、意見をもらうようにするのをオススメします。

特に社内の全員がその言語を理解していない状態で、外注先まかせになっている場合には、おかしな内容になっていないかを確認したほうがよいでしょう。

ライティングや翻訳の品質をチェックするというのはもちろん、伝え方や内容についても意見をもらえます。

たとえば日本の観光情報を提供するためのソーシャルメディアの運用で、
1.日本に長期間住んでいる外国人が運用しているせいで現地人の感覚が薄れた投稿になっている、
2.日本に来たことがないインターネット上で調べているだけの人が書いている
なんてことがあると、内容が不自然になっているかもしれません。

まとめ

外国語ソーシャルメディア運用の注意点をまとめてみました。
運用の計画を立てるときに参考にしてください。

他にもこんなことを意識すると上手くいきやすいという情報があればぜひ教えてください。

サイトエンジンでは外国人スタッフによるFacebookページ、Weibo、Wechatなどの運用代行、記事執筆もしくは翻訳などのサービスを提供しております。
ネイティブのスタッフが1人もいなくて困っているという会社の方はお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

毛塚智彦
毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。

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