海外進出、事業立ち上げで失敗しないための5つのポイント

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海外ビジネス
弊社ではタイとベトナムに関連会社がありまして、タイでは3年、ベトナムでは6ヶ月ほど事業を行なっています。自社での経験と、現地に進出された他の企業から伺った話を元に、海外進出のときに失敗しないためのポイントを考えてまとめてみました。あくまでもたくさんの会社の方と会って話したことをもとに考えをまとめただけであって、データなどに基づいているわけではありません。

これからはじめて外国で事業を立ち上げる方は参考にしてみてください。

1. 特に優秀な人に担当してもらう

事業立ち上げのタイミングでは、会社の中でも特に優秀な人がいって駐在するべきです。
優秀であればあるほど、その人は日本での事業に貢献しているわけなので、日本での業務を離れるのは大きな損失のように感じるかもしれませんが、思い切ってそういう人に担当してもらわないと失敗しやすくなります。

責任者次第で進むスピードが大きく変わってきますし、新しい事業機会を見つけられる可能性にも差がでてきます。海外で働きたい希望者を募ったり、仕事が少なくて比較的暇そうにしている人にとりあえず行ってもらうというような決め方はやめておきましょう。この人がいなくなったら日本での仕事の一部がまわらなくなりそうというくらいの人に、どうにかして仕事を他の人に引き継いでもらって海外事業を担当してもらうのがよいと思います。

中小企業、ベンチャーの場合は社長もしくは創業時からいるメンバーの誰かが現地に乗り込んでいって担当するくらいでちょうどよいのではないでしょうか。会社が大きくなればなるほど役職者が行くのは難しくなると思いますが、一方で組織が大きくなればなるほど会社として海外に力を入れていくという方針を全社に共有する必要が生じますので、社内でもみんなに優秀だと認識されている人に行ってもらったほうがよいでしょう。

海外法人の責任者として新しく日本もしくは現地で採用するという方法もありますが、この方法ははるかに失敗している例が多いように感じます。

2. 日本の事業の売上や利益と比較しない

私も最初にこの点の考え方が間違っていて失敗したのですが、日本での事業や売上や利益と海外のそれを比較すると、あたかも現地での仕事が優先すべきないものであるかのように感じられてしまいます。同じ労力を使えば日本でもっと利益を出せるので、そちらに集中して取り組むべきという発想になってしまいかねません。

すでに事業が立ち上がっている日本での仕事のほうが最初は売上や利益を出しやすいのは当たり前なわけで、海外進出したばかりの事業と日本の事業を比較して決めるのはやめたほうがよいです。

3. 小さくてもいいのでとにかく早く始める

工場への設備投資など、大きな初期投資がいるビジネスは別ですが、そうでなければとにかく早く始めることをおすすめします。現地で実際に業務をはじめてからわかることが多いためです。

最初に視察に来るときに、どんな点を見て、出張中のどの時点で進出の有無を判断するのかを決めておいて、決断したら日本に帰る前に法人登記などのいろいろな手続きを代行してくれる会社と打ち合わせするくらいのスピード感があってもいいと思います。

4. コミュニケーションのボトルネックを意識する

海外で仕事をするときには言葉の壁がどうしても発生してしまうので、意識しておかないと、社内で最も言語が得意な人に業務が集中するうえに、その人の解釈や伝達スキルに事業が左右されてしまうことになります。

通訳の数が業務量とくらべて足りていないと、通訳に仕事が依存しがちになってしまいます。社内のコミュニケーションを英語に統一したとしても、アジアで働く場合は英語を使いこなせるレベルは人によって大きく違いますので、いつの間にか自然と英語を得意とする人がコミュニケーションのハブになって、その人にだんだんと仕事が集中してしまうことがあります。

5. 日系企業だけでなく現地企業にも話を聞く

視察に行くときや市場調査をするときには日系企業だけでなく、現地ローカル企業にも話を聞きましょう。どちらが良い悪いということではなく、見ている範囲が異なるので、教えてもらえることも違います。

また、現地市場を対象とした事業を立ち上げる場合には、現地の会社と競争することになりますので、日系企業を経由して情報を集めるよりも直接現地企業に聞いたほうがより詳しい情報を集められます。
私は現在インドネシアでウェブマーケティングのサービスを提供する法人を設立しようと考えて準備しているのですが、準備を進めつつ日本の企業とインドネシアの企業でどれくらい情報に差があるのかを知るために、できるだけ多くの現地企業の方に教えを請いに行こうとしています。

理想としては、現地大企業、現地ベンチャー、日系大企業、日系ベンチャー、現地で創業した外国人の企業というようにさまざまなタイプの人から話を聞くのがよいと思います。日系の会社の中でも、すでに日本で事業を行なっていて追加で他の国でもはじめたところと、最初からいきなり現地で創業した会社で考え方が違っているように感じています。

まとめ

日本と常識が違いますし、ルールも違うので、いままでの考え方にあまり影響を受けすぎないように心がけてください。対人関係やコミュニケーションのとりかた、コスト感覚、お客様の求めているものなど、日本の延長で考えていると実態と大きくズレてしまうので気をつけましょう。
はじめてみないとわからないことが多いですので、早く行って現地で仕事を進めながら確認していくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

毛塚智彦
毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。

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