ソーシャルメディアのフォローよりメールアドレス獲得を優先させる理由

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ソーシャルメディアを集客やお客様との関わりを維持するために活用するという会社が増えてきています。

弊社でもお客様のFacebookやTwitterを代わりに運用させていただく仕事をしています。

ソーシャルメディアの運用よりも売上アップに貢献する方法が抜けてしまっていることがあってもったいないと感じることがあります。

それはメールアドレスを取得して、メルマガやステップメールを送る方法です。

なぜソーシャルメディアのフォローよりメルマガのほうがよいのか

情報が届く比率が違う

FacebookやTwitterでフォローしてくれた人と、メルマガを購読してくれた人を比較すると、メルマガを登録した人のほうが情報を届けやすいです。

メルマガの開封率はどんどん低下していて、数パーセントくらいになってしまっていることもありますが、それでもソーシャルメディアのタイムラインで視界に入る比率よりは高いです。

ソーシャルメディアはユーザーがどんどんフォローを増やしていくので、すべてのページの情報をユーザーに届けることはせず、自動で選別して表示させています。
なぜなら、企業ページへのいいねをたくさん押していて、すべての企業ページの更新情報をタイムラインに表示させると、友達の投稿が埋もれてしまうためです。
たとえば筆者はこの記事を執筆時点で287のFacebookページにいいねを押していました。ただ、そのページのうちここ1ヶ月以内に投稿の情報がニュースフィードに表示されてきたのはおそらく3-5つ程度です。
更新しているページのごく一部しかユーザーのニュースフィードに表示されないことがわかります。

なお、Twitterは以前は時系列ですべての情報を並べてきましたが、最近は方針が変わってきて、情報が取捨選択された状態で並び順が変わるようになってきています。

メールアドレスを保有していれば、プライベートでかつクローズドなスペースに情報を届けられるというのが利点です。
実際に反応率も10倍以上違います。メルマガで100通送るのと、いいねやフォローが1,000ついているアカウントに同じ内容を投稿するのだと、メルマガのほうがコンバージョンを取れるということです。
もちろんアカウントのアクティブ率など運用次第で変わってくるのですが、同じ登録者数でメルマガよりも反応とれるのは、できたばかりのLINE@のような個人に直接情報を届けるプラットフォームくらいだと思います。

プライベートなスペースに直接メッセージをプッシュで届けられるというのが重要なポイントです。今後はFacebookのメッセンジャーやInstagramやTwitterのDMを活用した連絡方法も出てくるとは思いますが、LINEやWechatやwhatsappのような連絡に特化したアプリのほうがメルマガの代替になりやすいと考えます。

プラットフォームの仕様変更のリスク

ソーシャルメディアのフォローは、プラットフォーム側の裁量で露出量が大きく変わってしまいます。

たとえばFacebookページにいいね!を押してくれたファンのニュースフィードにどれくらいあなたのページの投稿が表示されるのかは、Facebookによって完全にコントロールされています。

表示される頻度などの仕組みは公開されていません。突然表示されるためのルールが大きく変わって、露出が激減するといったこともあり得ます。

自社の資産にならない

プラットフォームの変化で一気に価値がなくなってしまうということは、自社の資産として積み上がっていかないということです。ソーシャルメディアは移り変わりも早いです。

メールはチャットアプリやソーシャルメディアのダイレクトメッセージなど、どんどん代替のものが出てきているとはいえ、ずっと続いていて、急に消えることはないでしょう。ほぼすべてのサービスの会員登録で求められるのがメールアドレスだからです。これが今後特定のチャットアプリやSNSやECサイトの認証にすべて置き換わるかというと、そうはならないと思います。メールは世界中の人が自由に使えて誰かの権利に属しているものではないですが、SNSはあくまでも1企業の運営するものなので。
Facebook、Googleなどがログイン認証を代わりにしてくれてサービスに登録できるようになるサービスも少しずつ普及していってますが、FacebookやGoogleもメールアドレスがキーになっています。

両方使うほうがよい

この記事で言いたかったことは、ソーシャルメディアだけやってメールを活用しないのはもったいないということです。
実際には両方を運用して、サイトに訪問したお客さんにどちらか好きなほうで情報を取ってもらうことになります。

たとえばメルマガしか用意していないと、情報はほしいけれどもメールアドレスを登録するのは嫌だという人との接点が以後なくなってしまいます。メルマガはもらいたくないけれども、FacebookのいいねやTwitterのフォローなどよいという方も一定の比率でいますので注意が必要です。せっかく訪問してもらった人なので、できるだけ継続して接点を持てるように複数の方法で情報配信していることをサイトやブログに記載しておきましょう。

メルマガとソーシャルメディアの特徴を考えてそれぞれ使い分けします。
たとえば私は、メルマガはより親近感を持っていただけるように自分の近況などのプライベートな情報も入れて書いて、FacebookやTwitterなどははじめて接する読者の方が多いのでその前提で書いています。

運用負荷をどう下げるか

とはいえメルマガとソーシャルメディアを並行して使うと、運用に時間がかかりすぎて手がまわらなくなってしまうことがあります。ブログやサイトの更新など、ウェブの集客を担当する人はやることが山積みなので。

ほかのことと兼務でしっかりと時間をとれない、やりきれないで定期的に配信、更新できずに止まってしまうという方はできるだけ運用の負荷を下げてはじめましょう。

時間を節約して更新し続けるための案を紹介します。

過去のコンテンツを転用する

すべてのコンテンツを新規に用意する必要はありません。一部過去のコンテンツを使いまわししましょう。

過去の人気記事をコメントと一緒にメルマガやFacebook、Twitterで送るのは定番の方法です。
ブログをやっていない会社の場合には、自社のサイトの中でピックアップできるコンテンツがないかを探してみてください。

ウェブサイトもブログも何もないという会社の場合には、ある程度書き溜めるまで同じ方法は使えません。

あまりにも頻繁に同じURLを紹介する投稿を何度もすると、読んでくれる人が離れていってしまうかもしれないので気をつけてください。数ヶ月に1回ローテーションで紹介するのでよいでしょう。
FacebookやTwitterの場合には投稿に気がついてもらえていないことが多いので、頻度が高めでもそれほど問題にならないですが、メルマガの場合にはすぐわかりますので気をつけましょう。まったく同じ内容を送らずに少し紹介の仕方を変えることも意識してください。

予約投稿を有効に活用する

定期的に投稿するとなると、スケジュールをその度に抑えないといけなくなります。また、突発的にほかの大きな仕事が入ったりすると、そちらを優先させてしまって止まることがあります。そのため、ある程度まとめて予約投稿をしておくことをオススメしています。

過去のコンテンツを2週間分、1ヶ月分などまとめて1日で予約投稿してしまうことで、更新にかかる時間をだいぶ削減することができます。

ステップメールを活用する

ステップメールとは、メールアドレスに登録してくれた人に対して、あらかじめ用意しておいた複数の文面をスケジュールどおりに送る仕組みのことです。

たとえば2週間のフリートライアルのある有料サービスの場合に、以下のように順番に送ります。

登録直後 登録のお礼メール
1日後 使い方を説明するメール
2日後 利用されているお客様の事例や声を共有するメール
3日後 使いかたでわからない点がないかを聞きつつ、マニュアルやFAQのページに誘導するメール
7日後 応用の使い方を説明するメール
10日後 無料試用のお礼と有料サービスへの切り替えをお知らせするメール
12日後 有料サービスへの切り替えをお知らせするメール2回目
13日後 3回目

最初は使い方の説明や効果的に利用するためのコツなど、読み手の役に立つ売り込みの要素が少ない内容にします。後半に行くにしたがって売り込みを混ぜるようにするのがポイントです。
最後の何回かは何度も繰り返し有料のサービスや商品購入の案内をします。ここで遠慮して最後の1通でしか売り込みをしないのはもったいないです。成約率が大きく変わってきます。

まとめ

同じ登録数なら、ソーシャルメディアよりもメルマガやステップメールのほうが圧倒的に効果があります。10倍以上結果に差が出るのも当たり前です。
なので、ソーシャルメディアを運用するならメルマガやステップメールもあわせてやってみませんかという提案でした。

この記事を書いた人

毛塚智彦
毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。

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