訪日旅行PRに協力してもらう外国人KOLの選び方

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外国人のインフルエンサー(KOL: Key Opinion Leader)に関連した相談をいただくことが非常に増えてきたので、選び方について気をつけている点などをまとめてみました。

ここでいうインフルエンサーまたはKOLとは、Facebook、Instagram、Twitter、WeiboといったSNSなどで多数のファンを抱えている影響力の大きなユーザーのことを指しています。

たとえばFacebookですでに数十万人いいねを押されているページを管理している人などがいます。こうした人たちに協力してもらって、ファムトリップを実施したり、広告であることを明示したうえで記事広告を書いてもらったりすることで、情報が拡散して多くの人に露出することができます。

ファムトリップは以下のようなものです。

海外からの参加者に、訪日旅行商品の造成可能性が高いコースを中心に視察していただき、観光地等の
情報を提供するとともに、地元意見交換会等を通じ、訪日旅行商品の造成を促す国内視察旅行です。

国土交通省資料より引用
http://www.mlit.go.jp/common/001019259.pdf

ページ全体のいいね!の数よりも毎回の投稿への反応

ページに数十万人のユーザーがついているにもかかわらず、毎回の投稿に数十回しかいいね!がついていないケースはけっこうあります。

これはいいね!を広告で買うなどした結果、アクティブなユーザーがほとんどいない状態になってしまったと推測されます。

ページについているいいねの総数よりも、毎回の投稿に対してどれくらいのいいね、コメント、シェアなどがされているかの平均値のほうがずっと重要です。費用対効果の予測をページ全体のいいねの数を元に計算しないようにしてください。

ページへのいいね数はページの左上に表示されています。
Japan List

これを参考にするのではなくて、毎回の投稿の左下に記載されているいいねとシェアの数や、投稿の下にどれくらいコメントがついているかを見たほうがよいということです。

投稿へのいいねとシェア

継続して投稿頻度が高い人を選ぶ

アクティブなユーザーの率にも関連してきますが、
たまにしか投稿しない人よりも、ほぼ毎日投稿している人のほうがよいです。
投稿頻度が高いページのほうが、記事を投稿したときに閲覧しているファンの人たちの目に止まる率が高いです。

レスポンスが早い人を選ぶ

これはKOLの選定に限らないですが、メッセージを送ったときにすぐにレスをしてくれる人を選んだほうがよいです。メッセージ送るたびに24時間以上待たされてしまうような場合は避けたほうがよいです。

記事広告にしろファムトリップにしろ、実施日程の直前になって追加の要望や確認事項を伝えることになることもあるため、レスポンスが遅い人を選んでしまうと調整が間に合わなくなってしまいます。

決済方法を確認

国によっては日本からの海外送金が特定のサービスを使わないとできない国もあります。
銀行から海外送金するにしても、PayPalやWestern Unionなどの決済専用サービスを使うにしても、手数料がけっこうかかります。
あらかじめ決済の方法をどうするかを確認して条件が大丈夫そうな人を選びます。

在住地域で選ぶ

ファムトリップの実施を依頼する場合には、交通費やスケジュールの都合で日本国内に住んでいるKOLを優先的に探すこともあります。
移動のための日程の報酬費用や航空券代が節約できます。

国内に住んでいる人だと旅行者の気持ちがわからないということであえて海外から呼んで見てもらうという方針を取ることもあります。

過去の取引実績から選ぶ

過去にどのような仕事をしてきたかと、そのときの結果のデータを送ってもらいます。
具体的な記事のURLを送ってもらえば、内容やその記事がどれくらい拡散されたかという情報を知ることができます。

小さな仕事をお願いしてみてその対応を見る

大きな仕事をお願いする前にまずは小さなお仕事を一緒にやらせてもらって、そのときにどういった対応をしてくれるのか、納期や品質についての意識があるのかといったことをチェックします。
これによってお互いの仕事へのスタンスがわかります。問題なさそうであればより大きな仕事をお願いするようにします。

特にファムトリップなどの日程が確定していて、訪問先など関係各所との調整が必要な案件の場合には、当日来ないなんてことになると致命的なので、すでに仕事を何度か一緒にしていて約束を守ることがわかっている人を選ぶようにします。

ファンの属性から選ぶ

そのKOLの投稿をウォッチしている人たちがどういった属性の人なのかを調べます。

Facebookの場合、投稿にいいね!を押している人やコメントしている人の名前が表示されていて、プロフィールが閲覧できますので、そこからどういった属性の人たちが見ているのかを把握できます。

もしくはKOLとすでに連絡が取れているのであれば、インサイトの「利用者」のページをキャプチャして送ってもらうようお願いすることもできます。

利用者

また、インサイトの「概要」のページではどれくらいのリーチやエンゲージメントがあるのかも確認できます。

概要

上記はサイトエンジンで運用しているJapan Listというタイ語の訪日情報のFacebookページのインサイトをキャプチャしたものです。

最後に

KOLに仕事の依頼をするときには、できるだけスケジュールに余裕を持って探しはじめましょう。

活動を仕事として行っているわけではなく、平日の日中はまったく関係のないフルタイムの仕事をしているKOLも多いです。
そのため連絡がつくのが遅くなることがあります。
また、専業で仕事としてやっていないKOLとの場合、どうしても途中で連絡が一旦途切れてしまったりしますので、かなり時間に余裕を持って連絡をしはじめないと間に合わなくなります。

中には事務所に所属していて、間に会社が入ってやってくれるところもあります。会社同士でやると安心感は増しますが、お願いするときの金額は高くなりがちです。そのため費用対効果はKOLと直接やり取りして依頼できる場合のほうが良くなることが多いです。

ファムトリップや投稿の内容などできるだけ具体的に細かく交渉して、できれば契約書、最悪でもメールなどの履歴に残る形で記録しておきましょう。特にファムトリップ中や終了後の投稿回数などで認識の違いがあると揉めることになりかねません。また、あとから追加でいろいろな作業をKOLに要求するような形になってしまうと、仮に対応してもらえたとしても信頼を失ってしまい、もう次からの仕事を受けてもらえなくなってしまうかもしれません。

この記事を書いた人

毛塚智彦
毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。

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