多言語翻訳会社が教える、正しい翻訳会社の選び方。外注先を見つける際の注意点7選

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海外市場への対応として、ウェブサイトの翻訳やビジネス文書の翻訳を進めている企業は年々増加してきています。

翻訳を行おうとすると、社内に翻訳のリソースが無い限り、翻訳会社に依頼をする事になります。安心して発注できる翻訳会社を探す必要性がでてきます。

しかし、「翻訳会社を選ぶ際に、どういった点に気を付ければ良いかがわからない」というのが本音ではないでしょうか。翻訳会社を探している方の多くが、同じ悩みを抱えているようです。

そこで今回は、翻訳会社の仕組みについて触れながら、多言語翻訳会社を選ぶ際の注意点を紹介しようと思います。翻訳会社を探している方の参考になれば幸いです。

こんな方におススメの記事です。
・新しく翻訳会社を探しているが、どうやって選べばいいかわからない。
・現在外注している翻訳会社に不満がある。
・言語ごとに異なる翻訳会社に依頼している為、やり取りに工数がかかっている。

翻訳業界の仕組みを理解する

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日本にある翻訳会社の数は、大企業から個人経営の会社まで含めると4000社程あるとされています。これらの翻訳会社の中から発注先として1社を選定する為には、ある程度のコツが必要です。翻訳会社の目利きを行う為には、翻訳業界や翻訳会社の仕組みを理解しておくことが重要です。

翻訳会社の内情や業界事情を把握する事によって上手に翻訳会社を利用する事ができ、自分の望む翻訳サービスを受ける事ができます。まずは、ざっくりとした翻訳業界事情や動向をさらい、その後に一般的な翻訳会社がどのような社内体制で動いているのかをご紹介します。

3つの翻訳業界

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翻訳会社といっても様々な特徴があり、業界としては3つの分野があります。それぞれ、産業翻訳・映像翻訳・出版翻訳業界と呼ばれています。

産業翻訳業界

産業翻訳とは、様々な会社で生じる翻訳需要を対象とした翻訳サービスのことです。「外注先の翻訳会社を探している」といった場合の翻訳会社とは、この産業翻訳に属する会社の事を指します。翻訳以外にも、WEBサイトの構築や翻訳済みコンテンツの流し込み、DTP作業などにも対応している会社もあります。

映像翻訳業界

映像翻訳とは、映画やDVDなどの映像につける字幕を作成する翻訳の事です。字幕翻訳の特徴は、文字数や時間の制約があるという点です。限られた時間内に、視聴者が字幕を読み切る事ができるようにする為です。俳優の口の動きに合わせて声優が声を入れる吹き替えの台本をつくる翻訳も、この映像翻訳に該当します。

出版翻訳業界

本を他言語に翻訳して出版をしている業界の事を、出版翻訳業界と呼びます。

翻訳会社の仕組み

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続いては、翻訳会社がどのような仕組みで営業を行っているのかをご説明します。

翻訳会社の構成

個人事業から大企業まで、幅広い翻訳会社が存在しますが、どの翻訳会社も基本的には、営業担当・翻訳コーディネーター・翻訳者・校正者といった人員によって構成されています。

社員数の少ない翻訳会社の場合は、営業と翻訳コーディネーターが兼務されていたり、翻訳者と校正者の両方をこなす翻訳者がいたりします。校正を行う場合は、翻訳者とは異なる校正者がチェックを行う「クロスチェック」が為されるのが一般的です。

翻訳会社とクラウドソーシング

最近では、クラウドソーシングサービスの発達により、翻訳依頼者とフリーランス翻訳者との直接契約を行う環境も整ってきています。

「フリーランスに直接翻訳依頼をした方がいいのではないか。」と考える方もいらっしゃると思います。もちろん、クラウドソーシングサービスを活用して翻訳者を見つける事も可能です。しかし、ある程度の分量がある文書や、仕事上での翻訳の場合は、翻訳会社に翻訳を依頼する事をおすすめします。

翻訳会社に依頼をせずに自力で翻訳者を見つけようとする場合、下記のような作業が発生します。

1.翻訳者の募集
まず最初に翻訳者募集の求人文章を作成する必要があります。募集があつまる求人文章の作成にはコツがいるので、初めて掲載する場合は応募が集まらない事もあります。

2.翻訳者の選考
翻訳者の応募が集まったとしても、そこから翻訳者の選考を行う必要があります。翻訳実績やトライアル翻訳などを行うことにより、発注先の翻訳者を決めなければなりません。

3.校正作業
翻訳の質を担保する為には、上がってきた翻訳原稿をチェックする必要があります。社内でチェックができる環境が整っていない場合は、社外で校正者を探す必要があります。

4.進捗確認
これらの調整に加えて、期限通りに納品してもらえるように定期的な進捗確認を行う必要もあります。

5.修正依頼
納品された翻訳原稿に不備などがあった場合、修正依頼をする必要もでてきます。

このように、せっかく外注をしたにも関わらず、社内でかなりの工数を割くことになってしまいます。

翻訳会社に依頼する事によって、これらの煩雑な作業をすべて任せる事ができます。
「翻訳は翻訳会社に外注して、社内では本業にリソースを集中させる」といった分担で、翻訳会社を活用されている方が多いです。

用途によって、翻訳会社とクラウドソーシングサービスを使い分ける事が重要です。

多言語翻訳会社を選ぶ際のチェックリスト

さて、翻訳会社の仕組みについて簡単に触れたところで、ここからは翻訳会社を選ぶ際のチェック項目を紹介します。発注を検討している翻訳会社を、今から紹介するチェック項目に照らし合わせてみてください。

現地にオフィスがある

翻訳会社を選ぶ際、日本オフィス以外に、海外にオフィスがあるかどうかを確認してください。各国にオフィスを構えている翻訳会社は、意外と少ないです。

海外にもオフィスを構えている翻訳会社の場合、現地にネイティブの翻訳者や校正者が常駐しています。その為、原稿の修正対応や質問に対する回答を早くもらう事ができます。

日系の翻訳会社の場合、海外支社に日本人スタッフが常駐しているという点もメリットです。
日本の商習慣やビジネスマナーを理解している翻訳会社が現地にある、というのは非常に心強いです。

これは、翻訳会社と継続的に仕事を行っていくにつれ、身に染みて感じるメリットです。

翻訳実績やお客様の声を掲載している

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翻訳実績が明記されているかどうかもポイントです。

一概には判断できませんが、いわゆる大企業や官公庁や自治体関連の実績があると安心です。

特に官公庁関連の案件は、入札案件となります。
入札に必要な資格を取得する必要があったり、仕様書に基づいた業務遂行、細かな修正対応が求められます。

翻訳会社のコーポレートサイトに掲載されている実績は、重要な判断材料となります。

依頼したい分野の翻訳実績がある

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翻訳といっても、原稿の内容によって幅広い分野があります。

翻訳分野
ビジネス翻訳/カタログ翻訳/ウェブサイト翻訳/マニュアル翻訳/法律関連/医療翻訳/特許翻訳/字幕翻訳/金融関連/アニメ・マンガ翻訳 …

専門的な文書の翻訳を依頼したい場合、その分野の翻訳実績がある翻訳会社を選ぶ事が重要です。翻訳原稿の分野ごとの特徴を、いくつかピックアップして紹介します。

ウェブサイト翻訳

日本語は、短い文章量で多くの情報を詰め込む事ができる言語です。
その為、日本語から他言語に翻訳を行うと、翻訳後の文章量が多くなりレイアウトが崩れたりする事があります。

文字数の増加によるレイアウト崩れ以外にも、ホームページ翻訳時の注意点はあります。多言語ウェブサイトの運営実績がある、もしくはウェブサイト翻訳実績のある翻訳会社に依頼すると安心です。

マニュアル翻訳

海外工場の現地スタッフの為のマニュアル翻訳などが当てはまります。
日本語から外国語へ翻訳する場合、曖昧な表現を修正する必要があります。

マニュアル翻訳ですと文章量も多いので、納期によって複数名の翻訳者により翻訳を行うケースが出てきます。専門用語や表現の統一を行う必要がでてきます。

証明書・契約書の翻訳

契約書や証明書・その他申請書などの翻訳には、ある一定の書式や雛形があります。
翻訳の精度もより重要となるので、翻訳実績がありかつネイティブの校正者がいる翻訳会社を選ぶ事をおすすめします。

字幕翻訳

映像が切り替わるタイミングを考慮した翻訳が求められます。
直訳でなく、そのシーンにあった自然な言葉に意訳することが必要です。

上記以外にも、様々な翻訳分野があります。

医療翻訳や法律関連の翻訳などは専門用語が多く、対応可能な翻訳者は限られます。
翻訳会社へ見積もり依頼をする際は、どのような分野の書類なのかを合わせて伝える必要があります。

英語以外の言語にも対応している

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対応している翻訳言語数も、翻訳会社を選ぶ際に重要なポイントです。

日本語のマニュアルやウェブサイトを翻訳する際、まずは英語や中国語に翻訳するというケースが多いです。
市場規模や話者数から判断すれば、英語や中国語の翻訳から入るのは当然と思えます。

しかし、これから海外に向けて事業を拡大していく場合、現地語翻訳によるローカライズは必須です。ウェブサイトの翻訳を例に挙げると、現地語のサイトの有無によって離脱率や成約率は明らかに異なります。

これは、ウェブサイトで情報収集を行う際、ほとんどの人が母国語で検索をする為です。現地語翻訳を行わない事によって、そもそもサイトを見つけてもらえないという事態が発生します。

この状況に一早く気づいている企業が、続々と外国での顧客獲得に成功しています。

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逆に言うと、まだ他社が対応していない言語によるサイトやコンテンツを持つことによって、まだ開拓されていない分野でシェアを握る事ができます。

自社の商品に特徴がなくても、Webサイトをローカライズして現地語に対応するだけでも、それ自体が強みになります。

これは、個人で海外旅行に行く際も一緒です。

英語で書かれた現地のパンフレットやウェブサイトよりも、日本語で書かれた個人ブログなどの方を参考にしがちではないでしょうか。

現状、多くの企業で英語・中国語対応が当たり前となってきています。市場規模が大きいからといって、中国語や英語に対応していれば安心、という訳ではありません。それ以外の言語に対応することによって、競合との差別化を図るという事も検討していく必要性が出てきています。

多言語メディアの運営実績がある

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翻訳サービスと一緒に、ウェブサイトやFacebookなどの多言語運用代行を行っている会社もあります。
そういった翻訳会社や海外向けマーケティングを行っている会社を探す際には、運用代行実績に加えて、多言語運用の自社メディアを保有しているかどうかを確認するのも大切なポイントです。

問合せへの返信が2営業日以内

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見積もりや問合せに対して、担当者からの返信が早いかどうかも判断基準となります。

これは、その翻訳会社の担当者や運営体制のレベルを測る上で、最も簡単かつ分かりやすい指標です。

対応スピードが早い

問合せに対する担当者からの返信スピードが、実際に翻訳を依頼した際の対応スピードにほぼ比例します。

担当者の対応スピードが遅いと、原稿修正が遅れたり、納期遅延などが発生する恐れがあります。翻訳でよくある失敗例として、「納期ギリギリに低品質の翻訳物が納品されて、修正対応も連絡がつかない。」というものがあります。

翻訳の質も左右する

大量の翻訳を短期間で行う場合、複数名の翻訳者により同時進行で翻訳を進めていきます。その際に納期や質を担保するのが、翻訳チームをまとめる担当者(コーディネーター)です。

複数名の翻訳者により作業が行われる場合、語尾や言い回しなどの統一をする必要があります。担当者は、これらの情報を整理する役目を担います。在籍する翻訳者の翻訳力ももちろんですが、翻訳の質や納期の速さはこの担当者に左右されます。

この翻訳会社の担当者の力量を見極める方法が、問合せによる対応速度の計測なのです。
一番シンプルかつ正確に判断できる指標です。

見積り金額が相場より高すぎない

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翻訳外注の際に、クオリティと同じくらい大事なのが翻訳費用です。翻訳料金が相場からかけ離れていない翻訳会社を選ぶ必要があります。日本翻訳連盟の公式ホームページに、翻訳料金の目安が掲載されていますので、参考までにご覧ください。

翻訳料金の算出ですが、2パターンの計算方法があります。翻訳会社によって異なりますが、基本的には下記に紹介する「原語カウント制」を採用している翻訳会社が多いです。

原語カウント制

原語カウント制とは、翻訳前の原稿の言語で文字数をカウントして算出する方法です。
例えば、「日本語1000文字の原稿を文字単価10円(日本語→英語)で翻訳する場合、1000文字×10円/文字=10,000円」という計算方法です。元の原稿の文字数から料金を算出する為、発注前の見積もりの段階で正確な翻訳料金を出す事ができます。最近ではこの算出方法を用いる翻訳会社が多いです。

出来高制

伝統的な翻訳料金の算出方法です。翻訳語の原稿用紙枚数×単価という計算方法で算出されていました。翻訳語の原稿枚数を元に計算を行う為、翻訳が完了するまで正確な費用算出をする事が難しいです。

弊社も多言語翻訳サービスを提供しています

弊社でも、英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語・タイ語・インドネシア語などの多言語翻訳サービスを提供しています。翻訳会社をお探しの方は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

加藤紘輝編集部
慶應義塾大学卒業。NTTドコモを経て、サイトエンジン株式会社に入社。
東南アジアでの集客やインターネット事情についての記事を執筆。

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