記事作成代行とコンテンツマーケティングのサイトエンジン

記事作成を効率化するレギュレーションの設計と徹底方法

SEOやコンテンツマーケティングで
他社と差をつけるにはどうしたらよいと
思いますか?

・顧客インタビューや取材で
一次情報を取得するようにして
コンテンツの品質を上げる

・ページあたりのコストを上げて
TwitterやFacebookでバズらせる

・他社よりも早いペースで
記事を増やしていく

などさまざまな方法が
思い浮かびますが、
そんな中でも特に重要な
差別化要因になる要素について
ご紹介します。

大量にコンテンツ、記事を作成をするときには、
一貫性を持たせつつ品質を保つことが大切です。

ライターや校正者の数が多くなるほど、
品質を安定させることが難しくなってきます。

想定していた内容とまったく違う記事がライターからあがってきたり、
ブログやサイトにアップするときのフォーマットからずれてしまっていたり
といった問題が発生します。

なぜこうした問題が発生するかというと、
指示を出す側と記事を執筆する側で、
頭の中にある良いコンテンツの定義が
異なっているためです。

良いコンテンツとは期待する読者が満足するものであって、
万人にとって良いものはありません。
ある人にとってはすごく参考になる記事でも、
他の人にはまったく役に立たないこともあります。

そのため、どんな人にどういう情報を届けたいかという
認識のすりあわせを発注者とライターで出来ていることが重要です。

執筆前になにも具体的な指示がないまま、
文章の品質が低いから修正してほしいと伝えても、
なぜ品質が低いと言われているのかライターも理解できない
かもしれません。
また、チェックする担当者の感覚によって
同じ文章に対しても修正依頼をしたり、
しなかったりする状態になってしまいます。

チェックや校正の担当者が1人であれば
この問題は発生しませんが、
記事の数が増えてくると、
1人だけというわけにはいかず、
複数名に分割することになります。

このような問題をできるだけなくすために、
記事を作成するときの考え方やルールを明文化して、
共有することをおすすめしています。

考え方やルールをまとめた資料を、
レギュレーションと呼んでいます。

資料にはマニュアルの要素もありますが、
作業手順を説明するだけではなくて、
記事で最低限守られているべき要素を
規定しています。

この記事ではレギュレーションを
どうやって作成するかと、どう徹底するかをまとめます。

レギュレーションの作成方法

レギュレーション作成の大前提として、
誰でも理解できるよう読みやすく、わかりやすくする
きちんとすべてに目を通せるくらいの分量にする
といったことを意識しましょう。

専門用語だらけで社内の人はわかるけれども、
社外の人はわからないところが多いということが
ないように気をつけてください。

ここでは、どんな要素をレギュレーションに盛り込むと
良いか代表的なものを説明しています。

だれに読んでもらうのかの認識のすりあわせと共有

想定読者がどのような人なのかを全員が把握している状態にしてください。

そのためにペルソナを作ります。
ペルソナとは、想定読者の
氏名、年齢、性別、家族構成、居住地、勤務先、仕事内容、年収などのデータや、
性格、趣味嗜好、見る雑誌やテレビなどのメディア、消費スタイル、友達付き合い
など、できるだけ実際にいそうな1人をイメージとして作り上げていきます。

実際のお客様のうちの1人をイメージして
作るのもよいでしょう。

関係者全員が、
ペルソナに読んでもらうために
記事を書くという共通認識を持つことで
表現や伝え方に統一感が出てきます。

外国人のペルソナ向けではありますが、
以下でペルソナについて説明しています。
外国人のターゲット設定、ペルソナ設計をする場合に注意したいこと

記事の用途や目的を決めてイメージをつかみやすくする

ライターが記事をどのような用途で使い、
読者を集める目的は何なのかを把握しているかどうかで
アウトプットの質は変わってきます。

ただPVを広く集めればいい記事なのか、
それとも読者になんらかの行動を
すぐに起こしてもらいたいのかによって
書くべきことは異なります。

また、ブログなのか、会社のサイトなのかなど、
掲載するサイトの特徴によっても
記事のトーン&マナーが違います。

できればすでにほかの人が書いた記事の
URLを読んでもらって、
方向性を確認してもらうのがよいです。

どのようにして書くコンテンツを選ぶか、編集企画の方法の手順を決める

なにを書くのかを決めるのが、
プロジェクトで目標としている数字に
最も影響すると思います。

その数字(KPI)がPV、UU、コンバージョン数などの
どんな数値であっても、
「どう書くか」よりも、「なにを書くか」のほうが
業績に与える影響は大きいということです。

どうやって書く内容を選ぶかを
業務フローとして設計します。

やり方はなんでもいいですが、
場当たり的にならないように
定期的なものにするのが大切です。

  1. Googleスプレッドシートに記事のタイトル案を出して
    月1回その中から次の1ヶ月で書くものを選ぶ
  2. 伝えたいことを一覧にして作る予定のページをすべて書き出し、
    優先順位をつけてすべてスケジューリングし、
    もし途中でより重要度の高い記事があれば割り込ませる
  3. キーワードの一覧を作成して、グルーピングして
    優先順位の高いグループから記事を書く
  4. 定期的に編集会議をして書く内容を決めていく

など、方法はさまざまです。

業務フローを決めるときに重要なのは、
だれがどの作業をするのかをはっきりさせることです。

ライターに自分で書く内容を決めてもらうのか、
それとも内容を決めて指示出しをする編集者を
別で用意するのかを決めます。

なお、ライターに任せる場合でも、
どうやってネタを選んでもらうのかの方法を
ある程度決めて伝えないと、
希望とずれた記事が上がってきてしまう
可能性があります。

方向性を伝えて、記事タイトル案をいくつか出してもらって、
その中から選ぶという方法でもよいと思いますが、
とにかく記事が書き上がってから内容を確認するのではなく
途中で確認させてもらうようにしたほうがいいです。

なお、サイト全体ですでにあるページと内容が
被ってしまうと無駄になります。
そのため、ほかのコンテンツとの
兼ね合いも考慮してテーマが
重ならないように書かなくてはいけません。

情報源の確保と共有

記事のタイトルだけ決めてライターに依頼する方法でも
良い記事が上がってくることはありますが、
基本はGoogleの検索結果に表示されるサイトをつぎはぎした
内容になってしまいます。

情報源がGoogle検索だけなら
そうなってしまうのは仕方がないです。

より品質の高い記事を書くためには、
一次情報を集める必要があります。
もしコンテンツの方向性として取材が可能なようでしたら
記事の単価を上げてでもいいので、
一次情報を集めて記事にするようにしたほうがよいです。

ライターに取材してもらうだけでなく、
取材は別の人がしてライターに取材結果の
情報だけ送るという方法もあります。

もし取材ができないというような性質の
原稿の場合には、Google検索で見つからないような
情報が何かないか考えてください。
インターネット上にまだアップされていない
情報があればとても良いです。

たとえば、

など、社内で情報があればそれを活用します。

また、Google検索以外で
外部からどう情報を集めるかもあわせて
ライターに共有します。
キーワードの洗い出しをするツールや
競合のサイトの主要なコンテンツを調査するツールなど
少しでも充実した記事を書けるような情報源を
ライターに用意します。

参考にしていいサイトと、
してはいけないサイトを決めて、
整理しておくのもおすすめです。

データの引用元として信頼できる情報源なのかを
ライターの基準で選別してもらうのではなく、
レギュレーションで定義しておきます。

納品用フォーマットの作成

書いた記事はサイトに公開しなくてはいけません。
Wordpressなどのブログにアップするにしろ、
HTMLに書くにしろ、どういった見た目にするかを
決めて、タグなどを入れることになります。

このときに、ライターからあがってきた
記事に毎回タグを追加すると二度手間になるので、
あらかじめライターにどういうタグを使って
書いてもらうか指示しておくか、
エクセルで書いてもらったものに
自動でタグが入るように自動化するといった
対応をしましょう。

以下のように納品用フォーマットを定義します。

以下はテキストファイル形式(.txt)での納品フォーマットの例です。
すでに記事が完成しているサンプルとなるファイルを
共有するとよりわかりやすいです。

納品フォーマットをきちんと
整備しておかないと、
納品されてきた記事を
整形する作業が無駄に発生します。

NGワードやNG表現

使ってほしくない単語や表現があれば、
NG用語集としてまとめてライターに渡しておきます。

書き終わってから使ってはいけない単語を説明して
修正するようにライターに伝えるのは
仕事を避けられる原因になります。

必ずNG項目を先に伝えておいてください。

表記統一ルール

複数名のライターが関与しているサイトの場合、
人によって同じ意味を伝えるのに単語が異なってしまうことがあります。

表現をどう統一するのか
ルールを決めるようにします。

正直にいうと、このブログでも以下のような感じで
表現が統一できていません。

表記がバラけていると、
わかりづらくなってしまいます。

差し戻しの基準とよくある差し戻し例

レギュレーションに、どの部分が守られていないと
執筆が完了したとみなさずに差し戻しをするのかを
書いておきます。

あわせて頻出している間違いの例をまとめておくと、
その失敗をしないように気をつけることができます。

過去に実際にあったトラブルについて
一覧にしておきましょう。

校正については以下も参考にしてください。
記事品質を高めるための校正ルール作成とフィードバック

検品のフロー

校正担当者がチェックする手順を決めて
レギュレーションに含めます。
チェックリストを作っておくとよいです。

NGワードが含まれていないかをどんなツールを使ってチェックするのか
内容がレギュレーションで指定したものからずれているときに
自ら修正するのか、ライターに差し戻すのかの基準も
記載しておきます。

記事執筆を外注したときに怖いのは
著作権違反です。
コピーチェックをどういう頻度で実施するのかも
あらかじめ決めておきましょう。

たとえば以下のような方針があります。

検品フローはライターに公開しないこともありますが、
基本的には公開してしまったほうが、
ライターも気をつけようと意識が向くと思います。

何度も改訂して、そのたびに全員に共有

レギュレーションは実際に運用してみた
結果をうけて、頻繁に改訂します。

わかりづらいところとか、
もっと効率がよくなる方法などを
変更していきます。

同じレギュレーションが
ずっと使い続けられている状態は
はっきり言ってまずいです。
上手くいっているように思える
レギュレーションやフォーマットであっても、
かならず改善できるポイントはあります。

見直しをしたあとには、
すぐにライターや校正者に周知しましょう。
せっかく改訂しても、そのことを
執筆中のライターが把握していなければ
次からも前回のレギュレーションに沿った
記事が送られてきてしまいます。

ひと目でわかるようにできればA4用紙1ページに収める

何ページにもわたってレギュレーションを書いても
ちゃんと読んでもらえないことがあります。
レギュレーションはできるだけ情報量を減らして、
絞り込むようにします。

また、レギュレーションが複雑になってきたときに
記憶力に頼って執筆すると、ずれていってしまいます。

1ページに収まるくらいの分量にして、
印刷して記事作成のときに手元に置いてもらうのが
理想的です。

自分でレギュレーションをチェックしながら
記事を書いてみるとわかりますが、
ディスプレイが1つしかない場合に、
レギュレーションのPDF、ワードなどのファイルと
テキストエディタで表示を切り替えながら書くと
執筆がだいぶ遅くなります。

デュアルディスプレイになっていれば良いですが
在宅ワークのライターは持っていない人も多いです。

どう徹底するか

せっかく頑張ってレギュレーションを作っても、
それが守られなくては意味がありません。

最悪なのは、途中からレギュレーションが
守られているかどうかのチェックすら機能しなくなる状態です。

新規ライターはまずはテストライティングから

新しくプロジェクトに参加するライターには、
有償のテストライティングをしてもらいます。

まず1記事だけ試しに書いてもらうことで
レギュレーションを理解しているか、
守って書けているかがわかります。

あきらかにレギュレーションを
読んでいない状態でテスト記事が納品された場合には、
そのテスト記事の分だけの支払いをして
追加の発注はしないようにします。

若干のミスがあった場合には
フィードバックをし、
それを修正してもらってから
まとまった記事数で発注します。

1つの記事に複数名が関与する

1人でライティングもチェックもするという
作業フローにしてしまうと、どうしても抜け漏れが
発生します。

記事を書く人と校正をする人を分けておくことで
よりレギュレーションが守られるようになります。

リアルタイムで問題点がわかるようにする

NGワードや表現の量が増えてくると
ライターも校正者も覚えきれません。
記憶力だけに頼ってチェックすると、
必ず抜け漏れが発生します。

文字数の不足やNGワードの利用などは、
システムを使えばリアルタイムでエラーを把握できます。

たとえば弊社では、
記入項目を分けたフォームを作っておいて、
項目ごとの文字数やエラーが書いている途中で
わかるようにしています。

専用のシステムを開発するのは大変ですが、大量の記事を執筆する場合には
独自のシステムを開発する費用は、工数削減分で回収できます。

また、システムを作るのはハードルが高いという方は
ワードの校正機能やエクセルの文字数カウントなどを
使ってみてください。

定期的にライターや校正者の評価とフィードバックをする

月1回など頻度を決めて、
ライターや校正者の評価をします。

評価とフィードバックをすることで
同じミスが発生しないようになります。

参考までに評価の方法です。

まとめ

SEOやコンテンツマーケティングではライバル企業同士で
似たようなコンテンツを作る形になってしまって、
横並びになりがちです。

レギュレーションをブラッシュアップしていき、
記事の品質を高めつつ、
新しく参加した編集者、ライター、校正者がすぐに戦力になるようにする
ことが競争力につながります。

細かなレギュレーションの設計をして、
それを徹底することはすぐには真似できないためです。

レギュレーションをコピーすることは簡単にできたとしても、
それを組織にあわせて運用していくのは模倣しづらいです。

最後に参考になる記事を紹介します。
他社さんのものです。

チームが強くなるマニュアルの作り方:大事なポイントは2つだけ | サイタ 開発者ブログ

すごいマニュアルを作る10個のノウハウ | サイタ 開発者ブログ

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この記事を書いた人

毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。