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やることが多すぎるSEO施策の優先順位づけの方法

SEOの施策は本やインターネットでだいぶ公開されるようになってきていて、
本を5冊くらい読んでGoogleで疑問点を調べ、有名なブログに目を通していれば、
ノウハウの95%くらいは把握できるのが現状だと思います。

残りの5%くらいに関しては、ほとんどのサイトが気にする必要のない要素です。

そんな感じですごく勉強しやすくなっているので、
やるべきことを洗い出すのは非常に簡単になってきています。
自分で勉強して本に書いてあることから優先順位をつけて
実行していけば成果につながるでしょう。

ある程度はやりきったなと思ったタイミングで、
SEOのコンサルタントに依頼するような流れのほうが、
コンサルを受ける意味があると思います。

なぜかというと、コンサルタントからアドバイスやサイトの修正の指示を受けても、
それを実行しきれなければ当然結果は出ないためです。
ただ、外部の協力を最初から仰いで、
学習と社内ノウハウ蓄積のスピードを上げるという選択肢はあります。

SEOのためにやるべきことを大量にリストにしてみたけれど、
どれから手をつければ良いのかわからないという方のために、
施策の優先順位づけの方法について紹介します。

ありがちな駄目な例

思いついたものから順番に試している
予定施策の一覧が作成されておらず、直近でやることしかメンバーが把握していない
サイトを変更したのに効果計測が出来ていない

これらの方法だと、効果が出るまでに余計な時間がかかってしまいます。

作業量のわりに影響範囲の大きなものから取り組む

少し作業しただけで、サイトの多くのページに影響を及ぼすことができる施策から手をつけましょう。

たとえばタイトルタグをすべて考え直して手動で書きかえるというのは膨大な工数が発生しますが、
タイトルタグの並び順やデータベースから商品名や記事タイトルなどを読み出して表示させるのは
プログラムを変更すればまとめてできます。

まとめて多くのページに影響を及ぼすことができる施策を選択したほうが、
大きく数値を改善できる可能性が高いです。

同様に、ページの情報量をデータを活用して増やしたり減らしたりするのも一気にできる施策です。
たとえば商品ページに関連商品の一覧とリンクを追加する仕組みを実装すれば、まとめてすべての商品ページの内容を変更できます。

同時に複数のページに影響を及ぼす施策ではなく、
個別のページの改善をするのであれば、
アクセス解析やサーチコンソールのデータを元に、
もっとも流入の多いランディングページやキーワードに
関連した部分から手をつけるようにします。

個別のページを改善していく場合、すべてのページを
順番に同じように変更していくよりも、
重要なページを何度も改善したほうが効果につながりやすいです。

複数の施策を同時に実行するときには範囲を切り分ける

同じページを対象にして、複数の施策を同時に行うと、それぞれの施策の効果が検証できなくなってしまいます。
そのため、もし同時並行で複数の施策を試すときには、違うページでテストしましょう。

ECサイトを例にあげると、商品カテゴリAではタイトルタグを変更して、
カテゴリBでは内部リンクを変更するといったように、
対象範囲を切り分けることで同時に施策をテストできます。

ただし、確実に改善される場合には気にせず同時に行ってしまうのがよいです。
たとえばタイトルとメタディスクリプションがすべてのページで共通の内容になってしまっている場合には、
あきらかに各ページでユニークなものに変更したほうがよいので、同時に変更しましょう。

単発と継続的に取り組む施策と分けて考える

コンテンツを足す施策は継続して終わりがなく取り組んでいくものですので、単発の施策とわけて考えます。

コンテンツを追加していくことはどんなサイトでも必須ですが、一気に大きく改善するきっかけにはなりづらいです。

「毎週3本の記事をアップする」というような施策をある程度継続的に試してみて、効果検証することになります。
最初に3本記事を足しただけで目に見えて数字が変わるというのはあまり考えづらいです。

施策一覧を管理するシートをつくる

SEO施策について以下のような情報をまとめた管理シートをつくります。
内容は自社にあわせてアレンジしてください。

ここで特に重要なのは、優先度の設定と、どういう順番で実施するかというスケジュール設定の部分です。
優先順位をつけて順番に終わらせるというサイクルがないまま案だけ出していくと、
リストがただ長くなるだけで、サイトが何も変わらないという状態に陥ります。

現状できなさそうなものや、ペンディングするものであってもリストから消す必要はありません。
できるものの中で優先順位をつけて、順番に取り組んでいきましょう。

施策を実施できる担当者のリソースを確保する

技術的な要素が必要な施策と、そうでない施策があります。

自力でなんとかできる範囲であれば、それを試していけばよいですが、
プログラミングやデザインの知識がなく、どうやったらいいかわからないという施策も出てくるでしょう。

エンジニアのリソースがSEOの改善サイクルを回せるほど十分にある会社のほうが少数派です。
特にサイトの制作を外注している場合に多いのですが、社内でプログラムを書ける人がいないために、なかなか改善が進まないことがあります。

エンジニアのリソースがボトルネックになってしまっている場合には、まとめて予算を先に投下してでも進めることをおすすめします。

毎月の金額と作業量が決まっていて、その範囲内で変更し続けてくれるというような契約を制作会社としている企業は多いです。
そういった場合には契約を見直して、毎月少しずつやるのではなく、すべて前倒ししてすべてやってもらったほうがいいです。

仮に毎月10万円の契約で、今の作業ペースだと3ヶ月かかりそうだとしたら、
毎月10万円払って3ヶ月間少しずつ作業してもらうよりも、
初月で30万円払って全部まとめてやってもらったほうがいいということです。

結局同じお金を払うわけなので、やるべきことが明確になっている場合には早くやったほうがいいです。

単純作業にハマらない

タイトルやメタディスクリプションをすべて手動で書きかえる、関連した記事や商品を手動で紐付けていきリンクを貼る
などの施策はたしかにやれば効果はあるのですが、時間を大きく取られます。

最初からこうした単純作業に近い施策に時間を使ってしまうと、成果を出すのが遠ざかります。

他に施策が思い浮かばないなら良いのですが、
たいていのサイトでは他にもやるべきことがあるはずです。

また、時間を節約するために外注で対応できる範囲がないかを検討しましょう。

やったことがいいけど、たいして効果がない施策は思いきって捨てる

「URL構造を見直す」「CSSやjavascriptなどのファイルを外部化する」などの施策は、
たしかにできている状態のほうがいいとは思いますし、
これからサイトをつくるなら設計のタイミングで考えたほうがいいのですが、
すでにあるサイトで頑張ってやるべきかというと工数かかりすぎるので
優先順位はすごく低いです。

「URL構造を見直す」とか修正やリダイレクトにかなり工数がかかる施策です。
内部リンクさえしっかりしていればURLは別に気にしなくていいです。

この手のあまり効果の薄い施策は捨てていいです。
とはいえ、どんな施策が効果が薄いのか判断できないという方もいらっしゃると思います。
そんなときには身近にいるSEOに少し詳しい人に相談してみてください。
別に秘密のノウハウでもなんでもないので、競合とかでなく関係のある人なら気軽に教えてくれると思います。

まとめ

SEOを学ぶのが簡単になってきている分、やったほうがいいことがたくさん見つかります。

やるべき施策が見つかりすぎて、あれもこれもと手当たり次第に実施していると、時間がどんどん経過していきます。

もっともインパクトの大きな施策はどれなのかをよく考えて、優先順位をつけて1つ1つ取り組んでいきましょう。

この記事を書いた人

毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。