他の東南アジア諸国と比べて高いインターネット普及率を誇るシンガポールは、日系企業のwebによる進出が容易な環境であると考えられています。しかし、シンガポールのウェブ市場の背景を踏まえたマーケティングを行なわなければ、大きな成果を挙げることはできません。
日系企業がシンガポールでの事業を成功させるためには、以下4点のシンガポールの特徴を抑える必要があります。
複数言語への対応
シンガポールで使用される言語は、英語・中国語・マレー語・タミル語です。 主要対策言語は英語ですが、シンガポールにおける第一言語としての割合が一番高い中国語にも対応する必要があります。
インターネット普及事情
普及率は2011年において77.0%と高い水準に達していますが、人口が少ないため利用者絶対数が少ないという特徴があります。つまり、限られた枠の中で競合と争う必要がある為、適確な対象の選定をしなければユーザーに広告を接触させる事が難しくなります。
スマートフォン普及率
シンガポールにおけるスマホ普及率は、87%と非常に高い水準を保っています。また、1日のスマホ平均利用時間は3時間以上といわれています。
スマホ利用によるSNS利用状況を見てみると、Facebookが90.56%と、2位のtwitter(5.02%)を大きく引き離す結果となっています。webマーケティングにおけるFacebookの役割を明確化する必要があります。
オンライン通販市場の拡大
シンガポールのEC市場規模
シンガポールのオンライン通販市場規模は、11億ドル(2010) から44億ドル(2015)になると予想されています。また、オンライン通販利用者は120万人と推定されています。
国内外における購入品目の違い
シンガポールでのオンライン通販市場は、2015年に44億ドルに達すると言われています。ここで注目すべき点は、購入品目によって国内外サイトを使い分けている点です。 映画/イベントチケット・保険などのカテゴリでは国内サイトが上位を占めていますが、本・映画音楽ビデオゲームなどは国外サイトが上位を占めています。特に衣服においては、海外サイトからの購入金額が、国内サイトからの購入金額の約2倍にも達しています。 シンガポール市場に参入する際は、適切な商材選定の必要があります。
まとめ
以上のシンガポール独特の背景を踏まえる事によって、費用対効果の高いマーケティング施策を行なう事が可能となります。
最後に、シンガポールにおけるインターネット利用状況とウェブマーケティング施策に関する資料をご紹介します。
参考
http://www.techinasia.com/the-stats-and-facts-of-online-shopping-in-singapore/ http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000898/southeast_asia_int_sns.pdf
この記事を書いた人
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慶應義塾大学卒業。NTTドコモを経て、サイトエンジン株式会社に入社。
東南アジアでの集客やインターネット事情についての記事を執筆。
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