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タイでの越境ECの関税の支払い方法2パターン EMSでの個別配送と現地倉庫利用

越境ECをはじめるにあたって、関税がどうなっているのか気になったので、タイ市場を対象に、実践しながら調べてみました。

検索してもほとんど中国の情報しか出てこないので、タイで試した情報を参考までにお知らせします。
関税の支払い方法は主に2つあります。個人宅に直接EMSで送る場合と、現地の倉庫を利用するパターンです。

個配する場合はユーザー負担

個人宅に直接EMSなどで送る場合には、関税のリスクは購入者の負担になります。

私たちが実験していたタイの場合、ランダムで荷物が通関で止められて、税金を払うと荷物を受け取ることができるという仕組みです。

タイではEMSで郵送するときにすべての荷物の内容と金額を申告する必要があります。
あるルールを元にチェックしているのだと思いますが、同じものを送っても止められるケースと止められないケースがあるようなので、ランダムでピックアップされている可能性もあります。

越境ECを個人宅に直送で運営するのであれば、購入者の方に関税の負担について明示しておく必要があります。
もし購入者が関税について認識していないまま購入していて、あとから税金がかかることがわかったら、クレームや受取拒否の原因になります。

このランダムでピックアップして課税する形式は、複数の国で見られるようです。

現地の倉庫に送り、そこから配送する場合

個人に直接EMSで送るのではなく、ある程度まとめて在庫を現地の倉庫に送り、そこから現地の運送業者に発送してもらう方法もあります。

この場合、まず郵送するときに自ら郵送物の内容を申告します。
通関で荷物の中身をチェックされて、倉庫に到着する前に関税を払うことになります。

ある程度まとまった量を送る場合、多くのケースで中身が確認されているようです。

現地の倉庫を使う場合、関税は越境EC運営者側の負担になりますので、その分を商品の価格に含めておくことになります。

いずれにせよ購入者に負担していただくことになる

個別配送、倉庫利用のいずれでも、結局関税は購入者に負担していただくことなります。
それがあらかじめ商品価格に含まれているか、それとも含まれていないかの違いです。

現状だと、個別配送の場合に100%関税を請求されるわけではないようです。
そのため倉庫利用のほうが関税がかかる確率は高いですが、個別配送でもそのうち購入者が結局自分で払うことになるかもしれません。

購入者の手間や利便性を考えると、関税の支払いの手間をこちらで負担してしまって、その費用なども含めた形で売値を決めたほうが親切かもしれません。

ただし、その場合個別配送で売っている会社と価格を比較されたときに、関税分だけ自社のほうが価格が高くなってしまいます。
また、まだ売れるかどうかわからない在庫を現地の倉庫に移動させるタイミングで関税を払うことになります。現地に移動させてみたけど売れ残ってしまった場合、関税分だけ損失が大きくなります。
つまり、在庫にかかるリスクが大きくなります。

最後に

筆者は越境ECのための翻訳やコンテンツ制作を業務として行っておりますが、税務に関する専門家ではないですし、会計や税務を業務で行っておりませんので、この記事の内容はあくまでも参考までに。

この記事に関連した調査した時点から、法律や制度が変わっている可能性があります。

実際に開始するときには現地の税務や法律に詳しい専門家に相談、確認してください。
税金だけでなく、ライセンス・許認可なども関連してきますのであわせてチェックしてください。

この記事を書いた人

毛塚智彦代表取締役 社長
1985年生まれ。2007年早稲田大学理工学部経営システム工学科卒業。

2008年サイトエンジン株式会社を設立しました。
学生時代にSEOを販売する代理店でテレアポと営業のアルバイトを始めたところからデジタルマーケティングの仕事に携わり続けています。

オウンドメディアの構築時の戦略立案や運用などを担当しています。
サイトエンジンではコンテンツマーケティングを中心に新規のリードを獲得し続け、累計800社以上とお取引させていただいています。